柔軟な搬送システム

生産現場における搬送装置の主なものとして,ベルトコンベアと AGV ( Autonomous Guided Vehicle )が挙げられる.ベルトコンベアは,搬送効率は良いもののレイアウト変更への柔軟性に劣っており, AGV はその逆の特徴を有する.このため,搬送効率と柔軟性の両方を満たす搬送装置が望まれている.本研究では, Fig.1 に示すベルトコンベア搭載型 AGV を提案し,その協調により両方の特徴を満たす搬送システムの構築を目指す. Fig.2 に実装したシステムの概観を示す. Fig.3 に示すように,単体の AGV が物体を受け渡したり,何台かの AGV が集結して一つの大きな AGV を構成したり,搬送始点と終点に渡って AGV を敷き詰めてベルトコンベアを構成することができる.いくつかのステーション間における搬送要求と,搬送システムを構成する AGV の台数が与えられた時に, AGV をどのように配分するかの問題を解いている.

Keywords: Material Handling System, AGV, Cooperation

参考文献

  1. 平野 智一 , 太田 順 , 井上 康介 , 新井 民夫 : ベルトコンベア搭載型 AGV を用いた柔軟な搬送システム 1999 年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集 , pp.31, 東京 , March 1999.

Fig.1 Schematic view of the proposed system Fig.2 Real system

 

(a) AGV type

(b) Hybrid type

(c) Full belt conveyer type

Fig.3 Types of cooperation