人間が操作する移動ロボット群システム
本研究では,一人の操作者が移動ロボット群を効率良く操作するための手法を提案し,操作者とロボット群の協調による作業達成を可能とする実際のシステムの構築を行う.操作者がロボット群の動作を大まかに指令し,ロボット群がその指令を精度良く実現する,といった役割分担により,ロボット系全体として効率的,適応的な作業実現が可能となる.複数移動ロボットを制御するために,ロボット群操作とロボット群監視の両面から研究を進める.ロボット群操作に関して,まず操作者からの指令をロボット言語を参考にして
4種類のレベルに分類し,その上で操作者からの指令とロボット系の自律性との関係について考察を行う.この手法の特徴として,(1) 操作者は個別ロボットに対して指令するのではなく,ロボット群に対して指令を行う,(2) 群に対する指令の不足を補完するために,指令のレベルに応じた自律性を系に導入する(群に対する指令の場合,個別ロボットの制御には情報量的に不十分である場合が考えられる)といったことが挙げられる.以上により,系統的な指令の設計,また必要な自律性の明確化が可能となる.ロボット群監視に関しては,CCDカメラシステムを採用し,また,作業領域の状況を表示するCRTディスプレイ上に操作時に必要となる情報を重複表示する(Fig. 1参照).操作者は作業領域の状況を監視しつつ,同時に必要情報を獲得可能である(Fig. 2参照).数種の作業実験を行い,提案した手法・システムの有効性を確認した(Fig. 3参照). Keywords: Human Robot Interaction, Group Control, Multiple Mobile Robots, Cooperation参考文献
Fig. 1 User Interface
Fig. 2 Operation view
(a) Initial position
(b) Final positionFig.
3 Assembling Experiment