技能のモデル化とロボット教示
(新井教授・前田助手)
現状のロボットに作業を実現させるためには,ロボットに動作を詳細に教示してやらなければならない.また,その教示内容は汎用性に乏しく,条件が変わると再教示が必要となってしまう.将来,ロボットが柔軟にさまざまな作業を実行できるようにするためには,作業を実現するために必要な「技能」をモデル化し,技能レベルでの教示を実現することが必要になると思われる.本研究室では,以下のような作業を例に,技能の表現と伝達の手法について研究している.
- 引き込みによるリズム合わせに基づく人間−ロボット協調縄回し作業 (Fig. 1)
- 躍度最小モデルを用いた動作予測による人とロボットの協調ハンドリング (Fig. 2)
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非接触インピーダンスと隠れマルコフモデルを用いた人間のけん玉の解析 (Fig. 3)
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実演教示と動作計画の統合による物体操作 (Fig. 4)
これらの例について,人間の動作を数理モデルに基づいて解析したり,人の巧みな動作にヒントを得たロボットの制御法を開発したりすることを通して,高度なロボット教示の実現を目指している.
Keywords: Robot Teaching, Skill Representation, Skill Transfer
References
Yusuke MAEDA, Atsushi TAKAHASHI, Takayuki HARA and Tamio ARAI: “Human-Robot Cooperation with Mechanical Interaction Based on Rhythm Entrainment ––Realization of Cooperative Rope Turning––,” Proc. of 2001 IEEE Int. Conf. on Robotics and Automation, pp. 3477~3482, 2001.
Yusuke MAEDA, Takayuki HARA and Tamio ARAI: “Human-Robot Cooperative Manipulation with Motion Estimation,” Proc. of 2001 IEEE/RSJ Int. Conf. on Intelligent Robots and Systems, pp. 2240-2245, 2001.
山本 尚史, 前田 雄介, 菊地 悠, 新井 民夫: “非接触インピーダンスモデルに基づいた人間のけん玉の技能解析,” 2001年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集, pp. 443, 2001.
Fig. 1
Human-Robot Cooperative Rope Turning Fig. 2 Human-Robot Cooperative Part Handling
Fig. 3 Non-Contact
Impedance Model Fig. 4 Manipulation Teaching from Human
Demonstration
for Kendama